「あ~、さっぱりしたっ!!!」
銀河少年はシャワーを出ると、上機嫌に伸びをした。草色の髪が濡れて、ぺとりと額に張り付いている。
ここは宇宙パトロール艦・春風号である。色々な星から集まった生物や無生物が、寝食を共にしている。
「やあ、銀河。休日を楽しんでいるようだな」
巨大なうなぎが、共同の脱衣スペースに入ってきた。
「お仕事終わりですか? もうそんな時間」
銀河は壁の時計に目をやる。
「仕事終わりにシャワーを浴びようと思ってな。肌が乾いてきたから」
うなぎはぬるぬると床をすべり、奥にある水槽付きのシャワースペースに入って行った。
「床がぬるぬるしちゃってるよ~~。後で清掃係に怒られるんだから……まったく」
清潔な私服を着て、銀河は脱衣スペースから廊下に出た。ドア口にあるホワイトボードから、自分の名前を消す。ついでに、今入ってきたクルーの名前の下に、『電気うなぎ入浴中』と書いてやった。彼はたまに放電するのである。
今日も、春風号の航行は順調である。音も振動も静かな艦内で、銀河は「やっぱり最新鋭はいいね」なんて思う。
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