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「姉さん、壁のコンセントにだって死が潜んでいるのだと思いませんか」よわいおとこの、個人的な戦争の日々。
ゆるやかな消滅願望を抱えた男は、“玉音放送”に至ることができるのか?
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[あらすじ]
共依存めいた関係にあった姉から逃げるように東京を離れ、さびれた温泉街の旅館で住み込みの仕事を始めた男・郡司。いっさいの連絡を絶ち一年になろうとしていたが、心は吹っ切れない。また、常用している薬の副作用による乳汁分泌に悩まされ、消極的な死に憧れを見出していた。
ある日、姉とそっくりな少女と出会い、郡司はひどく混乱する。
「あれは姉の生霊だ。おれの戦争はまだ終わっていなかった」
妄想を克服しようとするうち、旅館の社長の姪・七美から秘密を打ち明けられたり、同僚・アランと関係したりする。やがてゲンバクよろしく、郡司に降ってきた圧倒的な痛みとは──。
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公式アンソロ「猫」に寄せた「飴と海鳴り」が習作の扱いです。
http://text-revolutions.com/event/archives/3795
話がつながっているというより、同じ題材を書いた感じです。「ぎょくおん」では猫に会えなかったルートを描いています。それぞれ別個でお楽しみいただけます。
文字組みサンプルは上記リンク先の自サイトに冒頭4ページをのせています。
試し読みは尼崎文学だらけのページが見やすいです。またこちらには推薦文をお寄せいただきました。ご参考にどうぞ。
http://necotoco.com/nyanc/amabun/guide/bookview.php?bookid=17
動画はPVというか映像で表現してみたらという感じです。雰囲気がつかみやすいかと思いますので、よかったらどうぞ。