【歴史】ブラックプリンス 4

• E-15 (SF)
• ぶらっくぷりんす4
• つんた
• 書籍|文庫判(A6)
• 168ページ
• 700円
• 2019/10/12(土)発行
• 【歴史・時代劇】ブラックプリンス本・第4巻。
  
  
  
  
  

  　ブラックプリンスは心の中で精神の遠征を約束し、外面では騎士道の旅に寄り添って走り、それは闘争と挑戦の遠征でもあった。虚栄の愛はジャン・フロワサールによってスペイン遠征は取り上げ、告発された。恐らくはアルブレ卿アルノー・アマヌゥ、一度はブラックプリンスに忠誠を誓った彼にその後、口論したのであろう。アルブレ卿は良く解説している。「あのお方はスペインでカスティーリアのペドロ王と出会われた。王子の評議委員と軍勢と共に一年かけてピレネー越えをし、ペド王を玉座に返り咲きさせた頃であった。アルブレ卿は重要な資料をフロワサールに示し、彼は心中を話すことに怖れなかった。

  　すでに聞いたようにアルブレ卿は幾人かの評議員の多くにより得た見解をフロワサールに知らせていた。それはペドロ王は残酷で不安定で信頼がおけないことに関与し、責任を十分に負うはずだった。ブラックプリンスはやがて父に繰り返し、それにも関わらず助けなければならないと指示し、アルブレ卿は結論は包括的に名誉欲と名声が決定するとした。エンリケ・オブ・トリスタマラへの返答にはナヘラの戦いの前にブラックプリンスは多分、賢明に虚栄により影響されることはないと告げていた。エンリケは彼の激しい論争の中でその点を理解し、虚栄はまさにブラックプリンスにより動機づけられたものであると言った。

  　それらの教訓は中世の世界ではよく知られ、十三世紀の偉大な神学者聖トマス・アクィナスによる細部まで話し合われていた。アクィナスによれば、虚栄は一つの最重大な悪行と自慢・強情・自己主張といった人間の罪であった。逆に美徳は度量の大きさ、良い生活への関与、公的名声の懸念を除いた名誉な人生とされていた。それは宗教的な哲学の問題からほど遠いものではなく、戦士にはよく理解されたものであった。