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【百合】4 seasons 4 stories

  • 熱海-16 (恋愛)
  • ふぉーしーずんずふぉーすとーりーず
  • 桜良ぱぴこ
  • 書籍|文庫判(A6)
  • 68ページ
  • 500円
  • 2019/9/8(日)発行
  • 四季それぞれの物語を集めたオムバス小説です。
    立場も境遇も違う彼女たちの、たくさんの想いを詰め込んだ一冊。

     「月と太陽」(秋)…女子高生
    「また、会えないかな」
     ほんの短い時間だったけれど、あの子はわたしを明るく照らしてくれた。誰かとあんなふうに会話をしたのも久し振りだったな、と思い返す。
     まるで太陽みたいな子。
     あたたかで、輝いていて、それなしでは生きられないような、やわらかな光で包んでくれた。わたしにはないものばかりで、どこか憧れのようなものを抱いた。
     あらためて家までの道のりを歩いていても、あの笑顔がいつまでもちらついていた。

    「秘密の六畳間」(夏)…従姉妹
    「ゆびきりげんまん」
     きょとんとするわたしに、ミカちゃんはこう約束してくれた。
    「ミカとエリちゃんは、ずうっといっしょやけんね」
     うーそつーいたらハリせーんぼんのーます。
     気付くとわたしは笑顔で車の中から手を振って、ミカちゃんに別れを告げた。次はいつおねえちゃんと会えるだろう、そんなことを思いながら。

    「デキる上司とダメな新卒」(春)…社会人

    「こわーい上司の武田さん、今日もお仕事ミスしてすみませんでした」
    「うっ、それは言わない約束でしょおー。仕事は仕事、おうちはおうち、ってちゃんと二人で約束したことだもーん」
     ゆりちゃんこと、武田百合子さん。今年ついにアラフォーにリーチ。職場ではあんなに隙のない人なのに、実態はただの甘えたがりの寂しがり屋で、家のことはなに一つ出来ないというのがわたしだけの知る裏の顔。

    「拾った子猫」(冬)…年の差(社会人と少女)
     暗闇に紛れていたので最初は気付かなかったが、よくよく観察してみれば、あれはセーラー服に違いなかった。通りで小柄なはずだ。でもなんだってこんなところに?
     見れば見るほどその小さな女の子がまるで捨てられた子猫のようで、私はつい放っておけなくなった。
    「ねえお嬢さん、さすがに風邪ひくわよ」
     しっかりと雪に包まれてしまっていたその女の子に、私は傘を差し出して頭をかばってやった。

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