顔色変えずにこういうの調べるんだから、うちの息子と来たら・・・」
レポートにある画像や説明書きにリース教授は溜息をついた。
「子孫繁栄の象徴でしょ、それがどうしたっていうの、父様」
「おまえな」
「まさかまた年齢制限に引っかかったんじゃ・・・」
「引っかかったんだよ」
「ただのお印じゃない」
「へーぜんと言うな」
「中身は立派なおっさんだし、子供の作り方だって・・・」
「ここはカフェテリアなんだよ、黙っていてくれ」
「あ、はい」
きょろきょろと見回せば、ちょっと待てーと言い出しそうな学生と教授達がいた。
「家で話そう」
「はい、こーんなの男ならみんな」
「出すなっ」
ひらひらと振った金精神社のご神体の写真をリース教授はひったくてしまわせた。
「教授、また額が後退したんと違うか」
「ちがわねーなー・・・まったく」
ひそひそと話される内容。
「帰るぞ、リシィ」
「はあーい」
一見すれば、カワイコちゃんなのに、中身はちょっとばっかり腹黒いという噂のスキップ学生、しかも時間移民。
「いいけどなあ・・・あれがその」
「考えるなよ、おまえまで禿げるぞ」
「んだな・・・」
きょろと瞳を繞らせて笑ったその少年は・・・すたすたとやってきた。
「これあげる。安産のお守りね」
と手渡したのは・・・。
「・・・っ」
今度は女性性器の形をしたご神体の写真。
「からかわれたな、おまえ」
「くそー・・・」
破って捨てても何か言われそうだ。やれやれ。