刀剣乱舞二次創作BL小説本(全年齢)
男審神者×大和守安定(主安)小説アンソロジー
審神者と刀剣男士、主と刀、人間と付喪神――
様々な絆を結んだふたりは、それぞれの季節(とき)で恋をする—―。
「四季」がテーマの主安小説アンソロジー。
「死の世界みたいだ」
真っ黒い空に、見渡す限りの白い世界。夜の静けさをさらに凍らせた視界は、確かに生きている者の存在するべきではない世界のようだ。
白い世界の向こう側――maesaki
「今は……、時間が止まってしまえばいいと思ってる」
うっとりした表情の安定が、審神者に腕を回してくる。それに応えるように抱き寄せれば、審神者の腕の中で安定は「あったかい」とつぶやいた。
心を人に染めしより――加賀三文字
「水、汲んでこようか?」
袖を絞るのをやめた安定が言う。青袴は濡れるとより濃い青に変わる。水気を含んだ袖から伝う水が、安定の白い手首に落ちていく。
一秒先の青色を――宇宙食
「ううん、喜んでくれるならまた作る。いっぱい作るよ」
先ほど食べた菓子のように薄紅に頬を染めて、とろけるような笑顔で言う安定はきっと先ほどの菓子よりも甘いんだろうな、美味しそうだなと思った。
君が手とわが手とふれしたまゆらの――くろみ
pixivサンプル(コチラ)
※二次創作用の加賀三文字名義で主催・参加しておりますが、当日は一次創作用の倉田希一として参加いたします。