創作の国
創作の国は、どこかにある国。若い女王を中心に、小説に漫画、舞台や映画等の創作物で発展している国です。国民には必ず一作以上主役の作品があります。
物語の内容は国民の人生。
その人生を国民の記憶から読み取り、文章へと変えるのが『マスター』と呼ばれる執筆ロボットです。マスターは毎日燃料がある限り、国民たちの記憶を記録していきます。そのマスターを支え、記録した物を管理し保管する書庫【創作の館】の主をしているのが『ノベル』です。
創作の国短編集は、創作の館に保管されている記憶と記録を、ノベルとマスターの独断で編集収録し、(館の維持費を稼ぐために)お祭りで頒布された短編集です。
という設定で作ってます。(*´▽`)
(短編集で頂いたリアルなお金が、次作の諸々な費用になっているのは事実です(笑))
創作の国 短編集二
文庫サイズ 全一五二ページ
メイン作品
【腐れ外道でごめんあそばせ】
「トイレ掃除はせずとも、他の掃除をする必要はあるんじゃないか?」
府立歌舞鬼高等学校獄卒科は、生徒の半数が獄卒の子供である鬼の子、半数が神や歴史の偉人たちがあの世で作った子供である。荒れくれ者揃いの校内は、規則違反と抗争の毎日で荒れ放題、壁に穴が空くのは日常茶飯事。
そんな彼らを取り締まる校内専門の獄卒、執行委員会に所属する藤原剛は、盗撮が原因で停学の刑を食らった葉月レンと共に、執行委員会委員長の安倍伊織の幼馴染みで、執行委員の一人である芦屋高貴に連れられて夜の店へと出向く。
綺麗なお嬢と遊びながら耳に入って来たのは、一時期巷で名を轟かせた鬼神の噂。その鬼神の名を騙った奴が、町の不良たちを支配下に置いているというものだった。
間もなくして、鬼神を名乗る男が夜の店に襲来し、高貴に金棒が向けられる。
あの世とこの世の境にある学校で、今日もやんちゃな鬼たちと執行委員会の抗争が始まる。
【箱入りの、ネコ】
寒い冬の始まり。就職戦争に負け続けたフリーターの亮太は、段ボール箱に入っていた小さな黒猫を拾う。猫だと思っていた黒い毛玉は、家に着くなり手足が伸び、身体も大きくなる。三角の帽子とキラキラと光る青い瞳と金色の髪。変化を終えたネコは声高らかに言葉を発した。
【神様がいない夏】
ある年の夏。 受験を控えていた千夏は、護国神社でいつものようにアイスを食べる。 その時に決まって現れるのは、体格の良い兵士であった。 神様なのかカミサマなのか幽霊なのか定まらない男と未来が思い浮かばない少女の、ほんの一時だけ過ごした夏のお話。
【ドラゴンようちえん】
ようちえんの先生として働くソウスケ。彼の園児たちは、とても個性的だ。つやつやとした身体、丸々とした目。背中から生える小さな羽根。生まれたてのちいさなドラゴンたちが集まって暮らすようちえんで、ソウスケは今日も……同僚からいじられる。
ツイッター診断 ドラゴンようちえん
その他、ツイッターに載せた短めの作品を少しばかり収録しています。
エピローグ
ワタシハ、シルソウ。
アイスル《モノ》タチノタメニ。
キエユク《モノ》タチノタメニ。
イクタビ、ウマレカワッテモ、ワスレナイヨウニ。
オモイダセル、ヨウニ。
カレラガ、カノジョガ、イキタアカシヲ。
ワタシハ、ココデ。
……キョウモ、ヒトツノイノチガ、モドッテキタ。
こぼれ話。
一巻のエピローグが、二巻ではプロローグになっています。
二巻のエピローグは三巻のプロローグになる予定です。