パラレル幕末時代。薬売りの少年・一橋葉牙助(いちはしはがすけ)は江戸周辺の村に薬師の兄・十護郎(じゅうごろう)の作った薬を売りに行脚していた。江戸への帰路に影虎という名前の辻斬りが現れると聞き、護衛を探すも見つからない。そんな時、偶然目にした漆黒の浪人に声をかける。だが、葉牙助の誘いを断った浪人は、自分こそが影虎だと告げ、葉牙助の元を去る。その晩、辻斬りに声をかけ、目をつけられたのではないかと怯えて野宿していた葉牙助の元に現れたのは、昼間に出会った影虎であった。動揺する葉牙助であったが、影虎の持つ漆黒の刀が影虎の血を吸う場面を見てしまう。影虎は人の生き血を吸って強度を増す妖刀・吸血刀の持ち主であり、一度刀を暴走させて故郷を破滅させてから二度と刀に他人の血を吸わせておらず、刀をこの世から消す方法を探している者だという。そして、男性だと思っていた影虎が女性であったことを知る。影虎の言葉を信用した葉牙助は、自分の血を影虎の代わりに江戸の帰路まで刀に与えることを条件に、影虎に護衛になってくれるように頼む。こうして影虎と葉牙助は、江戸まで血の契約を結ぶことになるが――。
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