『Cipher』(改定第五版)
黒い本文紙に黒いインクを使用した特殊装丁本。
物語を読むことは時に悲しい事件の追体験であり、
読書によって登場人物の内心の秘匿は暴かれる。
この本は黒いページを読み解く困難な読書体験を通じて、
本と読者の関係や、文字が「見える」「読める」こと、
物語を「読む」ことを改めて考えさせる。
※印刷所の変更と消費税増税・材料の洋紙の価格上昇により、第四版から価格の変更があります。
また旧版から一部に加筆修正を加えています。
本文サンプル
テキスト:
『Cipher』本文試し読み(40,979字)
表紙写真:
https://twitter.com/mtn_river/status/1258954989512228865
本文写真:
https://twitter.com/mtn_river/status/1256571408890486784
本文をめくった映像:
https://twitter.com/mtn_river/status/1256563496126279682
あらすじ
「まるで街自体が大きなお芝居みたいじゃないですか」
すべてが観光客のために誂えられたテーマパークのような「街」。
なかでも演劇は街の一大産業であり、街の中心に建つ巨大劇場がその権威を掌握していた。
労働者向けの安酒場でピアノを弾くXのもとに、劇場の新進気鋭の舞台俳優・0が来店する。
二人の交友をきっかけに、街と人々の歪みが綻びはじめる。
登場人物
X:酒場のジャズピアニスト。親切だが内心は空虚で、常に離人感を覚えている。
0:美貌の舞台俳優。刃物のような鋭い眼光を持ち、悪役や色物ばかり演じる。
ジャンル
・【純文学】7割(作者はカフカ、カミュ、オースター、ピンチョン、エリクソン等が好きです)
・【伝奇】3割(全体にビザールな雰囲気が漂います。ホラーゲーム・ホラー映画の映像表現を一部参考にしました)
1. 本文試し読み
2020.05.06発行の『Cipher』改定第五版は、消費税増税と洋紙の価格上昇にともない頒布価格を改定しました。
納得して作品をお求めいただけるよう、
冒頭から40,979字/79,200字のテキストを次のページに掲載します。
≫ 『Cipher』本文試し読み(40,979字)
2. ライナーノーツ
改定第五版の発行に際し、
作者による解説を書き下ろしました。
一見しただけでは難解な印象を与える『Cipher』の制作時の真意を、今までで一番詳細に記しています。
初版〜第四版を読んで作品に疑問を抱かれた読者にも読んでほしいと思い、ここに全文を掲載します。
≫ ライナーノーツ「闇のなかの言葉」
3. 推薦文・ご感想
Twitter等でいただいたご感想をこちらにまとめています。
≫ 『Cipher』ご感想
2014年4月29日 初版発行
2016年11月23日 改定第四版発行
2020年5月6日 改定第五版発行