ジョージはとっくにおっさんである。そのせいか、とても冷静だ。時間移民してきた兄弟二人は実は移民法では本来なら許可されない。王族でもトップクラス、王や女王は扱いにくいから、と言う事で、除外されてきた。でも、時々、いたりするのは、移民用のマシンがトラブったりするからだ。
「また始末書かよおおお」
ジョージ・クラレンス所長は絶えずそれに悩まされ続けている。このラボのマシンはどーも、変なのだ。仕方ないので、エドワード四世が来た時点で物理的にぶっ壊した。末弟リチャードの持ってきた戦闘用の斧とサンザがくれた槍と長刀で徹底的にぶっ壊した。ついでに宇宙空間に放り出し、爆発処理までした。
「極端だねー」
「うっさい」
スタッフが苦笑している。
「マシンの予算、下りませんでしたよ、所長」
「わかってらい」
「だろーなー」
極端。ジョージは今日も元気にギャーギャーやらかしている兄弟の元へ赴いた。