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違う光で見てた。

  • G-07 (現代)
  • ちがうひかりでみてた
  • 秋助
  • 書籍|A5
  • 124ページ
  • 300円
  • https://twitter.com/akisuke0
  • 2015/11/23(月)発行
  • 【収録作品】

    ・違う光で見てた。(前)

    (作者の意向によりあらすじは割愛します)

    ・感情0センチメンタル

     近年、世界中に突如『センチメンタル症候群』という病気が発症した。少しずつ、少しずつ勘定を失っていき、ある期間を境目に、発症者は感傷的な気持ちを深く求めるようになる症候群である。発症者の女性と男性はすれ違いの末に、どこへ辿り着くのか

    ・深海魚の瞳

     私の両目には幼いころ秘密があった。でもそれは、大切な男の子の両手と重なる瞬間にだけ訪れる、小さな奇跡だ。例えいつか両目の視力が失われるとしても、私はこの両目で光を、大切な男の子を、幼なじみの女の子を、必死で見続けるのだ

    ・猫に牡丹

     彼氏と私の住む街で、猫の首にボタンが縫い付けられる事件が発生した。その事件現場で猫の首になにかを施している彼氏の姿を捉える。「猫は亀をいじめるから嫌いなんだ」という彼氏の言葉を思い出した。そこで見つけた一匹の猫がもたらす物語

    ・言葉の消える朝

    『世界統一精神感応』。それが私達の世界で起こった計画の名前である。思いを言葉にしなくても、言葉を声にしなくても、気持ちがテレパシーだけで繋がるように。この世界では今や、思いを言葉に、言葉を声にした瞬間、言葉や意味は消えてしまうから

     ・回遊魚の涙

     彼の住む街が『水槽都市』になってから十年余りが経つ。地球にも火星にも住める場所が減退している中、世界が導いた決断は、人類を海の底に移住させる計画であった。そうして私達は離れ離れになった。けれど、私はもう一度彼と会うために、ある行動を取る

     ・サクラ、サザナミ。

     彼氏との思い出と、彼からもらった結婚指輪を埋めるために、私は新幹線に揺られて住んでいた街に戻ってきた。樹齢七十年の染井吉野は今も、威風堂々と咲き誇っているのだろうか。私と彼の記憶は今も、この街でさみしくさまよっているのだろうか

     ・地平線ラジオ

     誰でも自由にラジオを配信できるアプリ『地平線ラジオ』が流行っていた。彼氏を亡くした女の子。引きこもりの女の子。自分のせいで友達が自殺したと苦しんでいる女の子。三人の登場人物が電波で繋がるとき、物語は静かに動き出す

    ・海辺の彼女

     私の余命は千年だそうだ。そのときが来るまで、どう足掻いたって私は生き延びてしまうらしい。大切な人が息絶えても、大事な街が風化しても、私がその終わりを看取らなければならない。見届けなければならない。この星の、最期の一つになるまで

     ・違う光で見てた。(後)

    (作者の意向によりあらすじは割愛します)

    現代日本を舞台にした、どこか不思議で、

    透明で、繊細で、感傷で、鮮明な短編を10作収録しています

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