こちらのアイテムは2018/7/16(月)開催・第7回 Text-Revolutionsにて入手できます。
くわしくは第7回 Text-Revolutions公式Webサイトをご覧ください。(入場無料!)

【BL】痕跡Memorytrace【R18】

  • 委託-04 (BL)
  • こんせきめもりーとれーす
  • 猫柳ハヤ
  • 書籍|文庫判(A6)
  • 40ページ
  • 500円
  • 2018/3/25(日)発行
  • 忘れる事が出来ない史(ふみ)が偶然出逢ったのは、幼い頃に一度だけ言葉を交わした宙(ひろい)だった。
    彼は0時を境に記憶がリセットされてしまう。宙に自らの痕を残したい史は……

    R18 名古屋コミティアにて頒布

    以下、本文より

     ピピピピピ
    「ん……」  スマホのアラームとほぼ同時に背後のベッドで衣擦れの音がする。そしてスプリングが軋む音。もぞもぞとシーツが動いて小さな寝癖頭が覗いた。伏せた身体を起こして5秒静止する。するりと肩からシーツが滑り落ち、白い肌が露わになった。
      ゆっくりと顔を上げる。部屋の中をぐるりと見回し、漸く僕を視線の先に捉えた。 「え……と」  一瞬、僅かな怯えが彼の濃茶の瞳に影を落とし、そしてそれを打ち消すように綺麗に笑う。そうしなければならない何か在るように。
     「おは、よ……?」
      昨日の朝と同じ不安げな声。僕はその声に誘われるように机を離れ、ベッドの端へと腰掛けた。
     「はじめまして、で良いよ」
      昨日と同じ台詞で微笑む。
     「僕は史。君の名前は宙。そして――」
      手を伸ばし、指先で宙の白い首筋に触れた。ひくりと彼の肩が跳ねる。気付かない振りをして指を滑らせ、鎖骨に残る薄桃色の痕に触れた。
     「コレを付けたのは僕」
     「え?」
      指が示した痕跡を視界に入れた途端、宙の肌が淡く色付く。その色が昨夜の情事を思い起こさせて、腰の辺りに熱が湧き上がった。
      指を揃えて軽く痕を押す。するとふわりと背中から倒れ、シーツの上に柔らかい髪が散った。普段は隠れている額の小さな傷跡に軽く唇で触れてから、視線をゆったりと絡める。
     「こうやって、付けた」
      淡い鬱血痕に唇を乗せ、少し強めに吸い上げる。何も着ていない肌をするりと撫で上げれば、小さく吐息が零れた。
     「昨日も一昨日も、こうシたよ?」
     「ン……っ、ちょ……ま、って」
     胸の先を掠めるようにして、脇腹から太腿までを指先で辿る。咄嗟に擦り合わされる膝を宥めて隙間に手を入れれば、慣れた身体は自然と弛緩していった。

      

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