1:対話篇/第十八回文学フリマ無料頒布+加筆。この世のどこかに飛来した、何か。黒い格好と自由に変わる姿を持ったその何かと、それを取り巻く人々の織りなす物語。どこかSF、どこかサスペンス、どこかミステリ。
2:目の見えない少年がいた/新作の掌編。目の見えない少年は、見えない目の奥底で、色鮮やかな開ける世界を夢に見ていた。木は茂り、虫は生き、鳥は飛ぶ、ひたすらにゆたかな世界を。
3:とまれ、これ以上の結婚はなかった/過去HPに掲載した作+加筆。現行サイトにはありません。十八世紀オーストリア、シェーンブルンに輿入れしてきたスペインの姫君マリア・イザベラ。陰気な化物の巣食うスペインの宮廷を抜け出し女帝の長男ヨーゼフと夫婦となって幸福な新生活をはじめるが……
4:食べる人/第十九回文学フリマ無料頒布。HP版からは加筆されています。切られる男と切る女。切った男の一部を、たべるふたり。セックス&ヴァイオレンスしか書く気がないカニバリズム小説です。人肉食です。むろんあくまでブンガクに徹しています。かえって、耽美系?
5:きのふはけふの物語/友人とのやりとりから24時間以内に特急でできたものに加筆を施したもの。仲間内以外で発表するのは初。2014年6月1日、ソモジとコナタは遊んでいた歌舞伎町の雑居ビルを出て、早朝の東京を、ふたりのねぐらへと帰る。ふたりは壊れている。コナタは体が、ソモジは、ハートが……?