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Last Odyssey

  • お-03 (小説|ファンタジー・幻想文学)
  • らすとおでっせい
  • 孤伏澤つたゐ
  • 書籍|文庫判(A6)
  • 38ページ
  • 300円
  • 2015/11/23(月)発行
  • 烏丸、海にも森にも、空はかぎりなくひろがっているよ。

    そして空は、いつだって宇宙とつながっているんだ。

    ――――――

    30xx/16/35 AM 00:89
     烏丸が帰ってこない。伊呂波の部屋をたずねると、柳臣も戻っていないという。部屋のものはあらかた食べてしまって、もうこれしかのこっていないんだ、とスケッチ用のペン先をスナックのように口にほうりこむ。
     ――海にいったのかもね。
     ――とけちまうだろ。
     ――どっちかはのこるんじゃないかな。
     柳臣と伊呂波の部屋は、伊呂波だけがのこされて、平坦で透けている。

    ――――――

     僕は朽ちた発動機に崩れ落ちた。熱を持たぬ僕のからだ。かつて熱を持ち、力強く振動していた発動機。黒板に、生物誌を神話のようにひもとく五本の指には、水かきがない。
     役目を終えた発動機を抱いて僕は結晶化する。僕のかたちがとけだしさだまろうと凝固しはじめるそばから、螺旋状の雨は降り、すべてをとかした。

    ――――――

    よにんの少年と、ひとりの博士のさいごの物語。

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