残部少し
※注文が在庫を上回った場合は抽選となります。 雨上がりの夜には《蒸気人間》が現れる――。
蒸気機関によって成り立つ〈蒸気都市〉帝都でささやかれる怪異。
大学生、鴻池瞭は親友の庚絵梨との帰り道で、不審な蒸気の溜まりを目撃する。 それは帝都の白い闇に潜む怪異の先触れであった。
吹き上がる白い蒸気から出現し、人を襲うといわれる怪異《蒸気人間》。
晴れぬ真っ白な蒸気溜まりの中で《蒸気人間》に遭遇した瞭に、その虚ろな手が伸びて――。
三大碩学の一人、《蒸気卿》によってその場を切り抜けた瞭であったが、《蒸気人間》に惹かれるものを感じていた。《蒸気卿》もまた同様に《蒸気人間》という存在に興味を示し、調べるのならば協力すると瞭に申し出る。
《蒸気人間》を調査することになった瞭と《蒸気卿》は、帝都最大の記録の保管場所へと赴く。
*
人々の暮らしに蒸気機関が溶け込む〈蒸気都市〉帝都は、世界随一の規模を誇る大都会だ。
高度な演算能力を持つ思考機関。それらをつなぎ帝都中に張り巡らされた情報の海、機関情報網。人々はこうした科学の恩恵を受けながらも、非合理な話や噂を好む。
《蒸気人間》もまたその一つ。
帝都に現れたるこの怪異は果たして何であろうか。
情報という尽きぬ水を際限なく飲み続ける蒸気都市に現れるそれは、新時代の恩恵か警告か。
*
《蒸気卿》と共に《蒸気人間》の正体を調べていた瞭は、驚くべき事実を目の当たりにする。白く煙る夜の帝都を徘徊する怪談の正体とは。
〈蒸気都市〉帝都 ~幻影の双貌篇~蒸気人間事件
◇作品概要スチームパンク“風”を旗印に活動しております蒸奇都市倶楽部のシリーズ、
「〈蒸気都市〉帝都 ~幻影の双貌篇~
」の第二弾です。
雨上がりの都市に出現するという怪異《蒸気人間》を追う帝大生。
彼女は様々な思惑に巻き込まれ、そこに隠された意思を目撃します。
試し読みは当倶楽部のブログ記事をご覧ください。→
http://steamengine1901.blog.fc2.com/blog-entry-101.html 本文は18行×40文字、12級。
文庫判320ページ、頒価1000円でお送りします。
表紙・挿絵・カバーデザイン:
へっぽこタルト ◇シリーズ「幻影の双貌篇」について一部の作品に「幻影の双貌(ソウボウ)編」とシリーズ名がつきます。
サークルの各作品世界が同一となる上での区分上の処置でして、
本作品の内容は続き物ではありません。「幻影の双貌篇」は作中の敵役〈黄金の幻影の結社〉の最終目標とされる、
〈混沌なる黄金〉および〈結社〉の暗躍に焦点をあてた連作群を指します。
シリーズ概要、解説等の詳細は蒸奇都市倶楽部のブログ記事をご覧ください。
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「幻影の双貌篇」(蒸奇都市倶楽部 電子広報)