19世紀フィンランド。
村々をめぐっては古い物語を集めてまわる、謎めいた若い医者がいた。
彼の名はエリアス・リョンロート。
その夢は、六百年以上にわたるスウェーデンの支配を脱したばかりの祖国のために、
国民的叙事詩を自らの手で編み出すことだった――。
叙事詩『カレワラ』の編纂に一身を捧げる若きリョンロートを主人公に、
スウェーデン語でフィンランドの魂を描こうとするルーネベリ、
フィンランド語の地位向上のために戦うスネルマン、
フィンランド人の歴史に深く心を寄せるトペリウスたちの
青春の一幕を描く。
(Berliner 様より2017年12月に発行された『長い19世紀歴史創作アンソロジー
"The World of Yesterday"』にご掲載いただいたものの再録です。)
※ 表紙:「ワイナミョイネンはカンテレに弦をつける」 1851年
J.Z.ブラックシュタディウス カレワラ協会所蔵
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