固い殻がおれを守り、励まし、おれを俥夫たらしめる。
浅草で人力車のバイトをしているおれ、22歳。上野公園で立ちんぼしているじいさん、72歳。耳そうじをきっかけになんとなく恋人づきあいすることになった。年の差50歳、生活スタイルも価値観もセックスの相性も、そんなに合わなくてもなんとなく仲良くなって一緒にいることができる。たぶん。
ゲイの青年が自分の殻をあんまりやぶらずゆっくりゆっくり恋をするお話です。太宰治賞二次選考通過作。
装画:えも
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