日ノ本は、ヒトと八百万の神と呼ばれる異形の者が共に暮らす国。
姿形は似ていても性質も考え方も全く違うその者たちは、それでも折り合いを付けて暮らしている。
どこにでもある、ごく普通の当たり前の生活。
これはそんな当たり前の生活の中で起きた五つの物語。
この幸せな時間が永遠に続くと……
愚かにも信じて疑っていなかったのだ。
壱:朱夏の蝉
式:怠情に煙くゆらせ戯るる
参:うつし世の桜花に調歌
肆:狸の心天狗知らず 天狗の心狸知らず ~隣の天狗は立派な天狗~
伍:仇し骸に想りを馳せ
和風ファンタジー短編集第2弾!