冬木より聖杯が消えて数十年。今や、世界各地で「聖杯戦争」が行われていた。真なる聖杯が眠るは、ドイツ南西の町、ローンベルク。冬木より奪われた聖杯は目覚め、斯くして聖杯戦争は幕を開けた。
少女は、復讐を果たす為に。
男は、名誉を手に入れる為に。
少年は、自由になる為に。
女は、周囲を見返す為に。
男は、聖杯を守る為に。
女は、聖杯を取り戻す為に。
少年は、平和に過ごす為に。
ここに七騎のサーヴァントが召喚される。
「我が王に誓って!」
「さあ、栄光と勝利の時!」
「今が勝機、かな」
「んん、巨人かな?……じゃあ、やろうか」
「かわいい死霊がざざーん、ざざーん」
「いくぞぉ!」
「共に歌いましょう」
雪の降りしきる夜、少女の血みどろの復讐劇は幕を開ける。全ては、愛するものを奪った男に復讐する為に。全ては、己が愛する歌姫の願いの為に。
「アサシン、私の為に戦って」
これは、独りぼっちの物語。