ミステリ風幻想小説/現代日本/魔女/村の伝承/事件の起きないクローズドサークル
新刊です。
人を蕩かす魔性の双子。
ひとりは人の子、
ひとりはその血に忌むべき力を宿した魔女。
灰の湖のほとりの館で、
あなたのことを待っている。
――あなたのことを、待っている……。
大学時代の友人が貸別荘をオープンすることになり、手伝いのために安曇野の地を訪れた安西と伊勢。
指定された場所まで車で向かうが、山中で道に迷ってしまう。
途方に暮れた二人の前に現れたのは、灰色の水を湛える湖と、そのほとりにひっそり佇む館であった。
北アルプスに抱かれたとある小さな村の、遥か昔から受け継がれてきた伝承のお話。