こちらのアイテムは2016/10/8(土)開催・第4回 Text-Revolutionsにて入手できます。
くわしくは第4回 Text-Revolutions公式Webサイトをご覧ください。(入場無料!)

殉環の館

  • E-03 (現代)
  • じゅんかんのやかた
  • 清森夏子
  • 書籍|文庫判(A6)
  • 192ページ
  • 800円
  • 2016/6/19(日)発行
  • 【あらすじ】
     祐(たすく)は全寮制の高校に在籍する高校二年生。
     キリスト教系の養護施設で養われ、敬虔なカトリック
    として育ったが、14歳の時に古い名家・野秋(のあき)家に
    引き取られて以来棄教を迫られている。
     厳格な当主の聡一(そういち)と病弱な娘の佳也子(かやこ)の
    異常な執着に翻弄される祐。自分は跡取りなのかはたして
    ペットなのか。いずれにせよ居心地が悪いことに変わりない。
     さて、今年も夏休みが来た。
     祐の信仰が試される三度目の夏が始まる。


    【本文から抜粋】
     振り向くと、佳也子が日傘を振り翳していた。
     畳まれたままの日傘が、もう一度振り下ろされた。腕で防御しながら一歩下がった。
     突然のことでそれ以上の対応は考えられなかった。
    「かや――」
     痛みはさほど気になるものではなかった。元より佳也子の腕でできることなど祐にとっては大したものではなかった。
     だが祐は胸の奥が冷えるのを感じた。
    「私がいないところにいた方が祐は楽しいのよね」
     その一言を残して佳也子は戸を閉めた。
     金属音が鳴った。錠の落ちた音だった。
     辺り一面に闇だけが広がった。狭い納戸だと思っていたのに、途端に途方もなく広い闇に覆われているような寒気を覚えた。
     急いで開けようとした。けれど戸の内側には取っ手がなかった。外側からしか開閉できないようになっているようだった。
     閉じ込められた。

    *****

     2016年6月19日開催の静岡文学マルシェにて初頒布
    だったのですが、開始1時間半で売り切れてなくなりました、
    ごめんなさい。
     今回は在庫を全部もっていきますが残部少です。再版の予定は
    ないので早めにお買い求めいただければ幸いです。

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