明治時代初期には、鶏姦罪(けいかんざい)というのが存在し、男性同士の性交渉は野蛮な行為とされていたが、明治15年には、刑法上から抹消されている。これが、日本最初で最後の同性愛規制法と言ってもおかしくない。
そんな背景のもと、明治34年の渋谷。
この頃の渋谷は、まだ農村であった。そこに、誉と権兵衛という青年がいた。彼らは、学校時代から体関係が最初ではあったが、次第に恋愛として見るようになっていた。そんな中、ある日…
過去に鶏姦罪が存在したことを取り上げたと同時に、「好きになるのにどっちがどうだの関係ない」ということを訴えかけようとする、微BL小説。