(ページ数:68p)
老朽化した地下都市で、
人間兵器《ジキル》として、旧時代の負の遺産《ハイド》と闘う、
青年と少女の物語。
いささか切ない退廃的SF小説です。
【試し読み】
http://frosty.holy.jp/zero/works/003hako.html【あらすじ】
建設されてから、どれくらいの年月が経ったのか。
もう誰も知らない、老朽化した地下都市があった。
人々は、階級ごとに定められた階層で暮らしている。
その最下級の居住区で、始末屋として生きるひとりの少女がいた。
ある日、少女のもとへ、地下都市を統括する《公社》を追われた研究員の男を
指定場所まで送り届けろという依頼が舞い込んでくる。
淡々と仕事をこなす少女だったが、途中、少女は見たことのない『機械の化け物』に襲われ、
瀕死の重傷を負う。
そこへ現れたのは、不気味な防護服に身を包んだ人間たち。
その中で、ひとりだけ、防護服をまとわない青年がいた。
青年は静かに尋ねる。「お前は、俺が、お前を生かすことを許すか」――
老朽化した地下都市を舞台に
人間兵器として闘う青年と少女の物語
心の在り処を探す退廃的SF小説です