「何をどう間違えたって・・・」
「意識を植え替える装置が誤作動しただけです、所長」
「んで」
「所長のご両親なんです」
「うそっ・・・」
レイモンド博士がやたら「味噌汁つかない」を繰り返すコマーシャルソングじゃあるまいし・・・と呟いたかどうかは知らない。が、一応不便だからと人類の発声装置を内蔵させておいたらしい。
「セシリー、あいつはどう見てもジョージに見えるンだが、私の気のせいか」
秋田犬、片耳たれた犬がそう言った。
「・・・そうですわよ、あなた」
スゴイ美人が秋田犬のリード握ってそう言った。
「うそお・・・」
茶系の見事な犬。大型の犬。片耳たれた・・・って。
「あっ、ハチっ」
渋谷駅にあった有名なわんこちゃん。まさかハチの身体によりによって第三代ヨーク公爵リチャード・プランタジネット・・・何の冗談だよ・・・。