18になったばかりの王子エルシアンを、突然異母兄アスファーンが陵辱する。何故。疑問と恐怖に囚われて、身動きの出来ないエルシアン。愛していると嘘をつきながら彼を翻弄する兄アスファーン。
いずれこの国の歴史を動かすことになる二人の確執。大切だった友人との別れ。
──愛したい。愛されたい。なんの躊躇ためらいも、しがらみもなく、それだけが欲しいのに。
読みきりの序章です。本編への導入用に書いたものなので、本編を読んでいないと分からないことはないはずです。初めての方はここから読むのがおすすめです。初読の方でも設定や状況は頭に入るように書いてありますのでご安心下さい。
本編は大河長編ですので、まずこちらから読んでいただいて、雰囲気や文章などをお試し下さい。